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017-2_岡山県/ぶ、ブームに乗っかってなんかないんだからね?! 岡山刀剣をなめ回すように見学する会 その2 −新撰組の刀とはうまくやれそうにない割に、張り切って見に行くぜよ! の巻−(日帰り)

こんにちは。中国地方在住(2015年9月現在)、さとりかなです。
みなさま、刀剣ゲームにいそしんでおられますか。
私もブームには乗っからない、とか思いつつも、刀剣乱舞をやってしまっています。
刀のエピソードがわかりやすいのはいいんですが、刀が全面に出ていないのだけが不満です。


さて。
前回は長船の刀剣の里へ、にっかり青江を見に行ったわけですが。
今回は、岡山県立博物館へ、加州清光と長曾禰乕徹を見に行ってきました。

ゲームをされている方や新撰組ファンならご存じかと思いますが。

加州清光=沖田さん
長曾禰乕徹=近藤さん

の、愛刀です。

刀剣乱舞中で、ウチの相方(一番最初に選ぶ刀)は、坂本龍馬の愛刀「陸奥守吉行」なのですが。
彼がこうぼやくのです。

土佐の人「新撰組の刀とは、喧嘩になりそうぜよ。あいつら、時代の流れについていけんかったけぇのう」*1

ま、彼は近江屋で、主と一緒に倒れてしまったわけですから。
そりゃ喧嘩になるわな。

そんな相方のぼやきは無視して。刀剣王国・岡山へ再び行って参りました。
今回は岡山県立博物館以外にも、もう一カ所、倉敷の刀剣美術館にも行ってきます。
ほ、ホントにブームに乗っかったわけじゃないんだからね!!!(どこがだ)



岡山駅から、路面電車に乗ります。*2

路面電車の中で発車を待っていると、「ICカードの購入は乗務員まで」のポスターが目に入り……
この経県値マップのルールを突如思い出しました。
あ、そーだわ。そういえば、この旅、ICカードを買うっていうしばりがあったわ。
大変今更ですけど。


Harecaカード、ゲットだぜ!!

この日、LOFTに用事があって先に表町経由したんですけど。
郵便局前までは100円です。
どう考えても、採算はあってません。というか、毎回使い切れません。
が、いいんです。
これは地元へのお布施だと思って持って帰ることにしています。
(というか、小銭を用意するのがめんどくさ……げふんげふん)


岡山県立博物館公式HPのアクセスマップより


さて。
表町からバスに乗り、5分くらいですか。
「後楽園前」というバス停で降ります。もちろんお支払いはHarecaで。


旭川が目の前を流れてて、テンションがあがります。


かっこいい橋(鶴見橋)もあって、さらにテンションがあがります。


歩いてすぐに、博物館があります。


や、LOFTに行かないといけなかったせいとはいえ、バスで来たの正解だったわ。
すぐだもの。
路面電車からは、城下という電停から少し歩きます。


岡山県立というだけあって、常設展示室には、岡山の歴史を丹念に説明してあるコーナーがあり、ここから見るようになってて、とてもわかりやすかったです。
前回も書きましたが、鬼ノ城と吉備の国関係を今とても漁ってるので、この流れはホントにありがたい。

そして。
高瀬舟の展示でめっちゃテンションがあがりました。*3
あれ? 刀剣は??


その次は刀剣関係の詳細な説明と展示、そして備前焼とい草の展示。
ここですよ、ここ。今回の最大の目的地です。


私は長船派がスキですが、長船派は大量生産目的の量産型なのです。
その前の時代は「古備前」と呼ばれていて。
そちらはそちらで、すばらしい刀がたくさんあります。

また、岡山には長船や青江以外にも、妹尾や呰部、水田などが刀剣の産地だったようです。
あのへんはね。たたらが盛んだったからね。当然だよね。と、わけもなくドヤ顔のさとり。
……というような、説明展示がありました。


加州清光と長曾禰乕徹はこの一角にありました。
長船の刀と比較展示されていました。
説明文に「刀剣乱舞」の文字。おうふ……ここにもブームに乗っかった展示が……!*4

これ、本当に沖田さんや近藤さんが使った奴じゃないよね……たぶんだけど。
説明文にそのへんの記載がないけど。

「にっかり青江」というのは「号」で、その一振りにしか与えられない名前なのです。
たとえば、にっかり青江は「とある近江の武士が、にっかりと笑う化け物を切り捨てたところ、翌朝、石灯籠がまっぷたつになってた」というのが由来なので。
その刀の持つエピソードが、そのまま「号」になってるわけです。
それに引き替え「加州清光」というのは「銘」で、今で言うところのいわゆる「ブランド名」なんですよね。加賀国金沢住みの清光さんが作りましたよ、っていう。
なんで、たぶん沖田さんの加州清光じゃない。たぶん。*5
江戸時代ともなると、あちこちに刀匠がいたみたいだからね。

で、比較してみましたが。
長船の刀に比べて、加州清光はシンプルなデザインだなぁと思いました。
切るためだけにデザインされて、余計なモノはいっさいつけてません、みたいな。
本当のところがどうかは知りませんが。


あと、古墳時代の直刀も展示されてまして。こちらはどっしりとした作りでした。
反ってる日本刀も良いけど、私は古代の直刀もスキです。
こっちもかっこいいよね。


この後小一時間ほど、書や絵画、焼き物などを見て回りまして。
ついでだから、後楽園にも入ってみようと思いました。
本当は予定にはなかったんだけど、こんなに目と鼻の先なのに入らないのもなぁ。
あと、日本三大名園のひとつだし(兼六園は行ったしね)。


タンチョウが飼われています。


素敵なお庭です……


何もしなくても寄ってくる鯉……餌付けされすぎです。


こっちは南門。一応、行ったよっていう証明(?)にね……



さて、そろそろ昼にするべかと橋を渡っていると*6いきなりの雷雨が……!


いうわけで、岡山城で雨宿り。

実は私、後楽園もそうだけど、岡山城にも入ったことがありません。
この機会に、中を見学しました。こちらにも刀剣の展示がありましたよ。奉納されたやつとか、きれいだった。。。
実は、県立博物館→後楽園→岡山城のルートはオススメです。
岡山の歴史が頭に入った上で見学できますからね。


大名行列ごっこもできます。


さてさて。
続けて、今度は倉敷の刀剣美術館へ行きます。
倉敷、といいながら、最寄り駅が「茶屋町」なので、岡山駅から快速マリンライナーに乗ります。


25年ぶり2回目。


こんなところだったっけ?? 岡山城の時が嘘のように晴れている。


本当にこの道であってるの?? っていうくらい住宅地の中を歩きます。
道が細い割に車がビュンビュン走るわ、歩道がないわ。


徒歩5分ほどで、刀剣美術館に着きます。


入場無料、という時点で気づくべきでしたが。
入ってみると、お店っぽい……!
なんかスリッパ並べてあるし(土足禁止)。

そして。
展示ケースに刀がたくさん並べてあるのですが……
よく見ると、説明文と値段が一緒に書いてある!(確かに「刀剣美術館」とは書いてあったのですが……売ってるんだ……)
で、名前展示、これゲーム画面のフォント使ってるじゃん! インクジェットプリンタ出力の手作り感満載な名札……!
いいのか、これ。

こちらの展示も、同作者の別品なので、本歌ではありません。そらそうか。
ちなみに、長船派の燭台切光忠と同作者の刀もありました。
お値段は300万円〜500万円くらいでした……
2Fに加州清光と長曾禰乕徹(の、同作者の刀)もありましたよ。
それどころか、ゲームに出てくるほとんどの同作者の刀・レプリカがありました。
三名槍もそろってました。やはり日本号美しいな……レプリカだと知ってても。

あと、ケースに入ってない、抜き身の刀剣も展示されていて。
胃の下がしくしくしました。怖いよ……
初めての刀剣にいかがですか? と書いてありましたが、こんなん家に置いてたら怖いよ……美術品だと頭ではわかるけどさ。
ちなみに初めての刀剣のお値段は10万円でした。
お手頃……なのか??

ちなみに、管理されているのは手入れのプロっぽい職人さんみたいな方で。
仕事の電話が鳴りっぱなし、デスクもケースのすぐ横、で、落ち着いて見れませんでした……
話を聞くにはいいんだろうけど……人見知りにはハードルが高すぎました。。。
30分でそそくさと出てきてしまいました……*7


こうして、さとりの第2回刀剣を見る会は泣きながら終わったのでした。。。
うう……こうなったら、本物の長船さん*8を見に行くしかない、のか??



http://uub.jp/kkn/km.cgi?MAP=00004000444040004000000403440400300030434030000&NAM=%82%B3%82%C6%82%E8&CAT=%97%B7%8Ds%83%7D%83b%83v

*1:うちの吉行のあだ名は「土佐の人」。

*2:OH!

*3:相変わらず水系に弱い

*4:一連の記事で、ブームを茶化すように書いていますが、私はブームに乗っかること自体は悪いことだとは思っていません。ただ、まじめな展示の中にこういうのを見ると、わき腹を殴られた感覚になるというかなんというか……ゲームはゲームクラスタでくくられたい派。まあでも、こんだけ経済効果が出たり影響が出れば、後の世の日本史教科書に「PCゲームによる一大ブームがわき起こり、刀剣の美術品としての価値・良さが見直された」とか、これくらいの一文が載っててもおかしくはないよなぁ。

*5:今で言うと、アップルのiPhone5はたくさんつくられたけど、この展示品はさとりさんのiPhone5じゃないよね、っていう感覚か。

*6:もちろんこの橋にもテンションがあがっています。

*7:ちなみに、行ったとき明らかにゲームやってる女性二人が、一眼レフでばしばし刀剣の写真を撮りまくっていました。さすがだなぁと思いました。ちなみに、写真撮影OKなんですが、私は雰囲気に負けてそんなことできませんでした

*8:ウチの燭台切光忠のあだ名