021_愛媛県/宮窪瀬戸にて、能島村上水軍ごっこにいそしむ旅(日帰り)
ある日。
相方まるる、秋穂先輩、周防先輩、私さとりの4人で飲んだくれておりましたら。
さとり「秋穂先輩……どっか行きたい……」
秋穂先輩「私も……どっか行きたい……」
いつものように、さとりのどこか行きたい攻撃が始まりました。
周防先輩「ここに一人、色仕掛けしてる人がいる……」
まるる「誰かー……一緒に大阪に行ってくれへんやろかー……」
各人、話が通じているような通じていないような。
そんなおかしな飲み会はよくわからないまま、お開きとなりました。
後日。
♪ぴろりろりーん。
さとりの携帯に、一通のメールが届きました。
【明日明後日と空いてるので、どっちか都合がつく日があれば遊びに行かない〜?】
実は急遽お休みがとれた秋穂先輩から、遠出のお誘いが……!
【大丈夫です! 日程どちらでも良いですよ〜?】
というわけで。
本当に急になりましたが。しまなみ海道へ行くことになりました。
以前地元再発見でもしまなみ海道へ行きましたが。今回は県境を越えて、さらに「は・か・た・の・しおっ!」も越えて、愛媛県今治のひとつ手前の島「大島」へ降り立ちます。
大三島じゃないよ。大島だよ。*1
でも大島も今治市だよ……
今回は秋穂先輩が自家用車を出してくださいまして。
一路東へとばします。
そしてやっぱり、一つ一つの橋で盛り上がる橋マニア。
そしてやっぱりやっぱり、多々羅大橋でハッスルする橋マニア。
今回は多々羅大橋まで歩いて行ってみました。
ここを、歩行者や自転車が通ります。
現在(2015年10月)、歩行者・自転車は通行料金無料キャンペーンを実施していますので、タダでわたれます。*2
高所恐怖症の割に、橋を渡りたがる秋穂先輩。
そして歩くの嫌いとか言ってる割に、SAから1kmはある橋まで歩く秋穂先輩。
「多々羅鳴き龍」と名付けられた吊り橋部分。ここで手をたたくと……???
そう。
日光の鳴龍のように、手をたたいたり、大声でさとりを呼んでみたり、*3 設置されてる拍子木をたたいたりすると、音がキイイィィンと響くのです。
調子に乗って、拍子木を鳴らしまくるさとり。
ツッコむ秋穂先輩。
さらに、橋のメンテナンスをしている工事のおじさんに声をかけてみたり。
自転車で通り過ぎる人にあいさつしてみたり。
高いテンションのまま、無人果物販売所でレモンやらみかんやら買ってみたり。
なんと、この橋だけで1時間くらいハッスルしまくった橋マニアたち。
目的の大島に着いたときにはお昼を過ぎてしまっていました……
広島側から来た場合、大島北ICで降りて、10分も走らない場所。
海沿いの港に、今治市村上水軍博物館と宮窪漁港があります。
今回の目的地は、こちらです。
村上水軍の展示と、能島村上水軍が活躍したという宮窪瀬戸に船で漕ぎ出すことができる『潮流体験』。
なにやら最近、船の体験が多いので、個人的には喜ばしいことです。
こちらが、村上水軍博物館だ!
入口前に、村上水軍の娘が本屋大賞を取った記念で、装画の石碑が建てられていました。*4
本来の主人公、村上武吉氏。
村上水軍と言えば、因島なイメージがありますが。
実は、芸予の村上氏は「能島」「因島」「来島」の村上三家を立て、「三島村上氏」と称したそうです。
今回訪れた宮窪は「能島」の村上氏が本拠とした場所です。
戦国時代の「村上武吉」氏の時が、能島水軍の全盛期だったそうです(さっきの像の人ですね)。
秀吉の海賊禁止令の前まで、監視網をもうけて通行税を取ったり、毛利氏などの海軍戦力として協力したりして、勢力を伸ばしたようです。
この村上水軍が使っていた武器や防具、道具、生活用品など、能島の城跡から出てきたものや家々に伝わった物などを展示してあるのが、この村上水軍博物館です。
しかし。
秋穂先輩「おなかすいた!!」
もう1時すぎてますからね。
まずは、博物館1階のカフェテリアで、腹ごしらえです。
秋穂先輩は、鯛のカツ丼を頼んでました。
鯛、すっごく美味しかったです。骨多かったけど……ま、そこは鯛だからね。
そして、潮流体験の時間まで、博物館を見学することに。
ただ、30分しかなかったので、かなーり駆け足でしたが。
海賊たちが使った武器や道具をチェックしたり。*5
船の進め方(対陣があるんだと思うけど)コーナーで、適当にパネルで遊ぶさとりと秋穂先輩。
そして、企画展はちょうど「村上水軍の娘」関係の展示でしたが。
本を読んでいない二人は、適当に見るしかなく。
「ふーん」
と思っているところへ、学芸員のおっちゃんにからまれたり。
おっちゃん「この花押、誰かわかるか?」
さとり「えっ?!(目の前に、明朝体で「徳川家康」と書かれているパネルがある)……徳川家康?」
おっちゃん「カンニングかよ!」
さとり(ええーっ? なんで怒られるんだよ! 理不尽!!)
秋穂先輩が後ろからフォロー入れてくれたけど。
なんでからまれるんだよ!!
とかなんとかよくわからないまま(笑)、潮流体験の時間になりました。
個人的には、もう少ししっかり見たかった……
潮流体験は、博物館の目の前の港から船が出ます。
海底にぶつかった潮がぐるぐる渦を巻いたり、かつて村上水軍が本拠地をおいた「能島」に近付いたり、かなりハッスルできるクルージングです。
潮の流れなんかから「ベストタイム」なる時間があり、HPに公開されてるのですが。
本日のベストタイムは14:38。ベストタイムから前後1時間がとても良いらしいのですが。14時の回は団体が乗るらしく、私たちはその次の15時から予約しました。
こればっかりは、実際に乗った方がいいんですけど。
せっかくなので、お気に入りの写真をはっつけます。
潮の流れが能島にぶつかって、川みたいになってる。*6
これが能島。だんだんになってるところは本丸、二の丸、など、お城になってます。*7
島のさきっちょにお地蔵さんが……!*8
40分のクルーズはあっという間に終わり。
その後、山の上の展望台に登り、さらに眺望を楽しみました。
さらに奥からは、しまなみ海道最後の橋と、沈みゆく夕日……
大島を満喫して、帰路についたのでした。
秋穂先輩が、買ったレモンをひとつくれました。私はみかんをあげました。
村上水軍博物館についてはこちら
→http://www.city.imabari.ehime.jp/bunka/suigun/
潮流体験についてはこちら
→潮流体験 | 潮流体験・能島水軍は村上海賊の里・瀬戸内しまなみ海道
*2:軽車両のみ100円。
*3:秋穂先輩がね。
*4:和田竜著「村上水軍の娘」は、能島村上氏の話だそうです。
*5:刀剣や鎧はもちろんですが、船を操るときに使う、相手の船を手繰り寄せる道具、相手の服をひっかける道具、大筒などなど。かなり心ひかれる展示でした。刀剣は太刀と薙刀、脇差がありました。鎧はかなり使い込んだ形跡がありました。
*6:「何時間でも見ていられる!」by秋穂先輩&さとり
*7:今は桜の名所で、年に数日のみ上陸が可能なんだとか。
*8:とあるくじらの親子の「親」が、島の上でお昼寝して、うっかり潮が引いて戻れなくなった時。このお地蔵さんが近所の魚やらをたくさん呼び出して救い出してくれた……という逸話が残っているそうです。